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- 2016.11.10 Thursday
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お久しぶりです、フィレンツェに住んで半年が経ちました。この期間本当にたくさんのことがあって、呼吸を整えることでいっぱいいっぱいでした。10月半ばからフィレンツェは雨の日が増えて、本格的な秋の季節に入りました。
先週の土曜日の夜中、雷と雨の音が大きく目が覚めて、まるで竜が暴れているかのように、空が激しく動いているのを感じていました。次の日は大嵐がやって来て、幸いにも家で過ごしていたので大丈夫でしたが、どんどん体調が悪くなっていってしまいました。
激しい頭痛と眼精疲労、吐き気、悪寒、、、びっくりして慌てて経絡のラインに沿ってお腹、背中、脚をマッサージしたら、頭痛と眼精疲労はすぐ取れました。タイ式マッサージで学んだことが、ここイタリアで役立ちました。東洋の知恵に本当に感謝です。
自分の触診によると、原因は腎臓、胃、腸の疲労でした。要は、夏に食べ過ぎたせいで内臓が冷えて疲れていたんですね。内臓風邪もあったかな。プチ断食をして、今はゆっくり回復しているところです。
この症状が起こる1,2週間くらい前から、食について考えていました。私、食べることについて、どう考えているんだろう。何か見失ってることがある気がする。
これはここ4,5年間の隠れたテーマでもありました。この期間、以前と比べると断然外国に出る機会が増えて、食生活が一気に揺らぎました。それと同じくして、私の心も揺らいだ気がします。
と言うのも、まだ神戸に住んで大阪で会社勤めをしていたOL時代の食生活に、すごくいい思い出があるからです。当時は一人暮らしを始めたばかりで、やっと自分で全てを決められる自由を味わい始めたばかりでした。親と暮らしているときは、ほとんど料理をしたことがなくて、いざ自分で作るとなると、いつどんなものを作って食べたらいいのか、全くわからなかった。そんなとき指針になってくれたのが、マクロビオティックでした。
マクロビオティックと言うと、玄米菜食とかベジタリアン食のイメージがあるかもしれませんが、私にとってマクロビオティックは、食の原点。宇宙との繋がり。自然の流れ。体を感じる。自分を大切にする。こんな言葉に集約されます。
2年間、毎日自分の心と体の声を聴きながら、何を作って食べるのかを考えるのが本当に楽しかった。野菜は神戸の自然食屋さんや、トラックで有機野菜を売りに来るお兄さんや農家さんから買ったりして、田舎の人やオルタナティブな生活や商売をしている人たちと交流するのが、本当に良かった。近所におしゃれなマクロビ教室もあって、たくさんのレシピやコンセプトを学んだ。そして習った料理を誰かに食べてもらうこともすごく嬉しかった。その頃の私の日常の中心はまさに料理をすることで、それが本当に豊かな時間だった。野菜や雑穀たちとおしゃべりも出来るようになり、彼らを通して宇宙のダイナミックな動きと繊細な流れを、私なりに感じていた。
今から思うと、あれは本当に豊かで大切な経験だった。特に、料理家のどいちなつさんに何回かお会いできたことは本当に貴重な時間だった。彼女の生き方に触れて、私の心が揺さぶられた。今思い出しても、また涙が出て来る。今度日本に帰国したら、淡路島に必ず会いに行こうと思ってる。
神戸で約2年間の平和な生活の後、私は独立してセラピストになった。結果として、全て上手くいったと思う。大変なことも本当に多かったけれど、やりたいことは全部できて、たくさんの人の笑顔を見ることが出来て本当に良かったと思ってる。しかし一方で、私と食の距離は離れていってしまった。何だか、浮き足立っている感じがしている。あれ、私、大地から少し浮いている気がする。そんなに何を急いでいるの?時が来れば、全てが流れていく、と食を通じて学んだはずなのに。
ビジネスをするようになってから、食との繋がりが明らかに欠落していった。次、次、次。めくるめく色んなことがあって、私はその流れについていくのに必死で、完全に混乱していたような気がする。正直なところ、会社勤めをしながら食を整えていたあの時期の日常の方が、もっと自分と繋がっていたし、もっと自分を信じていたし、もっと幸福度が高かったと思う。社会の渦に入れば入るほど、私は幼馴染のの友達から離れていくかのようだった。
それは今もまだ続いている。どうやって地面に着地をすれば良かったか、7年前の私に聞きに行かないといけない。そうやってもう一度リズムを整えて、自分を感じて、日常を大切にして、自分と繋がって、自然に委ねて生きる人間らしさを思い出したい、とフィレンツェで考えています。
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